
Villa seriesまでの軌跡
2025.03.10
Villa seriesの誕生の背景には、本島の歴史と北欧デザインの融合というストーリーがあります。
本島と北欧インテリアデザイン
時を経て風格を増した古民家が数多く残る本島。
しかし、過疎化と高齢化が進み、空き家が増えるにつれて、島の風景も変わりつつありました。
そんな中、北欧インテリアショップ「CONNECT」が
島の古民家を再生するプロジェクトを立ち上げました。
2019年、北欧の老舗家具ブランドFRITZ HANSENとの協働により
伝統的な古民家と北欧デザインを融合させた「FRITZ HANSEN 庵」が誕生しました。
その後2022年、カフェやブルワリーも加わり
島全体を巻き込んだプロジェクト「FRITZ HANSEN JIMA」へと進化を遂げました。
このプロジェクトの流れを受け誕生したのが、Villa seriesの第一号「Villa Kasashima en.」です。
2022年のプレオープンを経て、2023年8月4日、正式な宿泊施設としてオープンしました。
100年以上の時を経ても古さを感じさせない北欧のインテリアと
本島の侘び寂びの風情をまとう古民家。
異なる文化が静かに共鳴し合うこの空間で、人々は「今を生きる」ことの大切さを感じることができるでしょう。
Villa seriesが本島で展開される理由は、
この島が持つ「侘び」の美しさと、本来の豊かさを見つめ直す場としての可能性にあります。
本島には、長い年月を経た古民家が多く残り
それらはただ朽ちていくのではなく、自然と共に味わい深く変化し続けています。
この風景は、日本の美意識である「侘び寂び」を体現しており、北欧のデザイン哲学とも共鳴するものでした。
また、本島は近年、人口減少と空き家の増加という課題を抱えています。
そこで、株式会社スナック(SNACK)は
本島の空き家を活用し、地域に新たな価値を生み出すための事業を展開しています。
元食堂兼観光案内所をリノベーションし「Honjima Stand」というカフェを開業するなど
地域の魅力を発信し続けています。
代表の髙木智仁氏は、
地域の人々との対話を重視し、その中から生まれる新たな価値を大切にしながら
Villa seriesを通じて「静けさを味わう豊かさ」を提案しています。
Villa seriesは、単なる宿泊施設ではありません。
本島の歴史や文化、自然との調和を大切にしながら、
訪れる人々にとって特別な時間を提供するプロジェクトです。
北欧のインテリアと本島の侘び寂びの風情が織りなす空間で、心に余白をつくり、今この瞬間を味わう。
それこそが、Villa seriesが目指し、そして歩んできた軌跡なのです。